ママ友地獄からの脱出。④地獄からの復活編

ママ友地獄からの脱出。④地獄からの復活編

このお付き合いとは距離を置きたい。

ママ友にそう宣言したものの、それは思った以上に孤独な道のり。

後悔しそうになる気持ちをグッとこらえて、毎日を淡々と過ごすことに専念しました。

そこで見えてきたのは、普通の生活の中のちょっとしたうれしいこと、楽しいこと。

ご飯が美味しく頂けたり、面白いテレビを見て子供と一緒に笑ったり。

こんな素敵なことを楽しむ余裕もなかったんだと、後悔する気持ちはきれいさっぱりなくなりました。

仲のいい子たちと遊べなくなっちゃった。追いかける息子の姿が切ない。

もう毎日毎日同じメンバーで同じ家に集まるようなお付き合いはできない。

もともと一人でいるのが好きで、ずっと人と過ごすと疲れてしまうので。

そう宣言した次の日。

幼稚園に息子を迎えに行くと、息子が仲のいいお友達はもうお迎えが済んで園庭で遊んでいました。

息子もそちらの方へ走って行って、一緒に遊ぼうとしたその時。

「みんな私の家に行きましょう」と帰り支度を始めるのです。

そして私のそばで、他のお母さんに「○○さん(私のこと)は誘うとご迷惑みたいよ」と。

息子は今まで通り一緒に行けると思ってついて行きます。

私がその場で固まっていると戻ってきて、「ママ!早く行こうよ‼みんな行っちゃうよ~」と必死に訴えるのですが。

それは無理でしょ。

息子は「待って~!」という感じで帰るみんなを追いかけますが、みんなどんどん帰って行ってしまいます。

私がその場から動かないので、息子も門の外までは追いかけて行かず。

「行っちゃった」と見送る息子の背中が切なくて。

すぐにでも電話して「すみませんでした!またお宅に誘ってください‼」と平身低頭謝っちゃおうかなとも思いました。

でも。

そんなことして、もし以前のようにお宅にお邪魔させてもらえるようになったとしても。

前の生活に戻るだけ。

それはもう限界だって分かったじゃない。

自分に言い聞かせるように、息子を引っ張って家に帰りました。

そしてその日から、息子がいつも一緒に遊んでいたお友達と遊ぼうとすると、みんなで家に行っちゃうという毎日が続いたのです。

 疲れ切った親子の心を癒してくれたのは、たくさんの絵本。

息子はもともと人見知り。

仲良しのお友達がいないと、なかなか人の輪に加わることができませんでした。

「遊ぶ人がいないからもう帰る」

しょんぼりそう言って早々に家に帰る日が続きました。

私も一緒になってしょんぼりしそうになりました。

でも「こんな時こそ絵本をいっぱい読んであげよう」「一緒に楽しむつもりで絵本を読もう」と思い直して。

毎日のように幼稚園の帰りに図書館に寄って、面白そうな絵本を片っ端から借りました。

そして一緒に楽しむつもりで絵本を読み聞かせてると。

本当にホッとするひととき。

すてきな絵と、優しい言葉。

大人が絵本を読んで、こんなにほっこりできるなんて知らなかった!

自分の方がゆっくりと癒されていくのを感じました。

それまでも毎晩のように寝る前に絵本を読んであげていましたが。

心身ともにヘトヘトで、義務感だけで読んでいました。

口だけ文字を追う感じ。

頭の中はママ友とのお付き合いのことでいっぱい。

そんな状態で絵本を読んだって、本当に絵本を味わうことなんて出来なかったんです。

それを聞かされている息子も、ちっとも楽しくなかったでしょう。

幼稚園が終わって、園庭でも遊ばなくなって、時間だけはたっぷりありました。

その時間、息子と同じ絵本をのぞき込んで、ほっこりして、ワクワクして、ちょっぴりしんみりなどして。

こんな素敵な時間を持てるようになったんだと、嬉しく感じられるようになりました。

ようやく一筋の光を見たような、大げさなようですが、本当にそんな気がしました。

好きな事を楽しめる。それだけで幸せ。

ちょっぴり元気になった私たち。

どんどん好きな事を楽しめるようになりました。

スーパーで新鮮なお刺身を見つけたら、今日の夕飯はこれにしましょうとワクワク。

夕食の時間が待ちきれないくらい。

ザリガニ釣りにも夢中になりました。

くっさいドブのような水路にザリガニがいると近所の小学生に教えてもらったら。

その子も一緒に、スルメを持って出発!

ザリガニ釣れるかな?、釣れるかな?、釣れた~‼

余計なことを考えるスキもなく、一心不乱に何かに夢中になれたら、どんどん元気になっていきます。

時には子供向けの映画を見に行ったり、ショッピングモールのゲームセンターに行って遊んだり。

狭い人間関係に親子でがんじがらめになっていた時には、そこが生活のほぼ全てでした。

そこでやっていけなかったら、全てがおしまい。

そんな感覚にすら陥っていましたが。

そんな関係からちょっと距離を置いて周りに目を向けてみると、楽しいこと、嬉しいことがいっぱい!

そしてたくさんの優しい人たちとの出会いも。

この時間を取り戻せて本当に良かった、しみじみとその幸せを堪能できるようになりました。

園庭で遊んでみると、新しいお友達ができた!(当たり前だけど)

自分が一緒に遊ぼうとすると、みんなでいっせいに帰ってしまう。

そんなことが続いたら、いくら幼稚園児でも仲間外れにされてると感じるでしょう。

友達と遊ぶのが怖くなってしまうかもしれません。

でも、たくさんの絵本と、ゆっくりとした時間に背中を押されるように、息子はちょっとずつ「また園庭で遊んで帰りたいな」と言うようになりました。

この言葉が出てくるのに、何カ月もかかりました。

ようやく新しい一歩を踏み出す力がたまったんだ!

ホッとしたのを覚えています。

園庭で遊んでみると、そこにはいろんなお友達がいっぱい。

そして「子供は子供、親は親」と考える、サバサバしたお母さんたち。

息子はちょっとずつ新しいお友達ができていきました。

そして私にも、ほどほどの距離で付き合えるママ友たちが。

幼稚園に入園して、そろそろ一年が経とうとする頃のことです。

ようやく親子で新しいスタートを切ることができたのは。